大腸がんなどおしりに近いところから出血していると便潜血検査で(+)となります。
どんなことが考えられる?
便潜血検査で(+)だった場合、いろいろな病気を考える必要がありますが、第一に考えなければならないのは大腸癌です。大腸がんは、初期には症状はなく、見た目にも出血があることはほとんどありません。おなかが張ってくる、便が出にくくなる、体重が減ってきたなどは進行がんになってしまってからのことが多いです。
痔かもしれないけれど・・・
痔の場合、便の周りに血がまとわりつくため、ある程度見た目にわかることが多いです。大腸がんの場合、茶色い便に練りこまれるように血がついているので、見た目にはよくわかりません。また、おしりに近い場所の直腸がんの場合は痔との区別がつかないことがあります。
「私は痔持ちだから」癌にはならないことはないため、健康診断で便潜血検査を受けて(+)なら大腸カメラを考えましょう。
便潜血検査で(+)が出たのに精密検査をしない理由
大腸がん検診で(+)が出て、要精密検査となっても、検査を受けない人が多く、問題となっています。
2020年1月29日の「ためしてガッテン」では、精密検査を受けない理由は、
1痔の出血で便潜血が陽性になったのではと解釈した
2病院に行く時間がない
3がんが見つかるのが怖い
といったものがあげれらていました。
2回中1回だけだから大丈夫?
癌も大腸ポリープも表面はゴツゴツしていて、とても出血しやすいです。大腸カメラをしていてもそうですが、常に真っ赤に出血しているかというと、実際にはほとんど血は出ておらず、カメラで触ると途端に出血し始めることが多いです。出たり止まったりを繰り返しているので、たまたま出ていないときに便を採れば(ー)になってしまうので、1回だけだから大丈夫とは言えません。
便潜血が(+)なら必ず大腸カメラを受けましょう。
大腸カメラのご案内
はとりファミリークリニックでは月火水金の午後に大腸カメラを行っています。
検査当日の車の運転、家族の送り迎えがあるかなどの状況を伺って、いろいろな薬を使い分けてなるべく苦痛のないように検査をすすめていきます。希望に応じて鎮静剤も使用しており、「眠ってできる大腸カメラ」も可能です。