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花粉症の薬

今年は花粉の飛散量が多く、症状がつらい人が多いようです。

アレルギーの起きる機序は以下のとおりです。
①アレルギーのもととなる物質が免疫細胞に触れる。
②免疫細胞がいろいろな化学物質を出す。
③化学物質に反応して、目のかゆみ、鼻水、鼻詰まりなどを引き起こす。

化学物質の有名なものに「ヒスタミン」というものがあります。これが出ると、かゆみや鼻水が出ます。それを避けるために「抗ヒスタミン薬」というものを使います。有名なところでは、市販もされているクラリチン、アレグラ、アレロックなどです。「抗ヒスタミン薬」の市販薬とわれわれが処方する処方薬は全く同成分のため、市販薬で効かないものは私が処方しても効果に変化がありません。「もっと強い薬をください!!」と言われて来院される患者さんも多いですが、なぜか「抗ヒスタミン薬」は、強いほど眠気も強い傾向にあるのが厄介なのです。来院される患者さんは比較的若い傾向にあり、仕事も勉強も頑張らなきゃいけない世代が多いです。そのため、私は弱いけれど、眠気も弱い薬を組み合わせてより強い効果を得られるようにしています。

化学物質は「ヒスタミン」だけではありません。鼻詰まりは「ヒスタミン」とは違う物質で起きます。薬を買ってきて飲んだら鼻水は止まったけれど、鼻が詰まって苦しくて眠れなかった経験はないですか?
それは別の物質が出ているためで、薬も別のものを使う必要があります。

また、そもそも、「抗ヒスタミン薬」はアレルギーの起きる機序の②③の間のところに効く薬なので、より上位のレベル①②のところで効果のある薬を使いたい。=免疫抑制ということになるけれど、全身の免疫抑制はしたくない。そのため、鼻だけにとどまる点鼻のステロイド薬もよく処方しています。

早く花粉症の季節が過ぎるといいですね。

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