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開院5周年

7月17日ではとりファミリークリニックは5周年を迎えます。

思い返せばあっという間の5年でした。開院当初は、1時間で4人くらいの診察で、ゆっくりとお話ができていたのが、いつの間にか午前中だけで80人近く診察するようになってしまいました。最近は待ち時間も非常に長くなってしまい、患者さんたちには本当に申し訳ない気分でいっぱいです。ただ、長く待って、雑な診察はもっと情けない気分になるので、一人一人丁寧に診ることは続けていきたいと思います。どうぞこれからもよろしくお願いいたします。

胃カメラ大腸カメラも、5年間で3000人超実施してきました。進行胃癌だけでなく、鼻からの胃カメラで5㎜程度の早期胃癌が見つかった方もみえましたし、アニサキスを見つけて取り除いた方も3人ほどみえました。大きな病院に勤めていた時と変わらず本当にいろいろな経験をさせてもらいました。皆さんが当院を利用してくださるから、私もいろいろなことが経験できる。そして次の患者さんにその経験を生かすことができる。本当に感謝しかありません。

コロナが始まってからは、また違った緊張感がありました。今まで以上に患者さんに気持ちよく院内で過ごしてもらう。感染が疑われる人、(花粉症やぜんそくで、くしゃみや咳が出ているなど)感染は疑われないけれど隣に座られると感染を疑いたくなる症状がある人、まったく別の症状で来ている人が病院にはいて、どうすれば皆さんが気持ちよくいられるかを考えさせられる3年間でした。行きついたところは、咳や鼻水などの症状がある人はとりあえず車で待機してもらったり別の部屋に案内したりして、待合室でほかの患者さんからにらまれることがないよう、症状もプライバシーの一部として保護していくことでした。これが最終形態かは分かりませんが、プライバシー保護が求められる現代社会において、我々医療機関がどのように適合していけるか本当に考えさせられましたし、今後も考え続けていかなければならないと思わされました。
院内でいかに気持ちよく過ごしていただけるか、今後も考えながら診療にあたっていこうと思います。

コロナのあまりにひどい流行期に検査薬が底をついてしまって、今日はこれ以上診られませんと言わざるをえなかった時期もあり、今思い返しても本当に申し訳なかった思いがあります。「まずは診て、私の知識の限りを尽くして私なりに答えを出す」「それで答えが出せなければ力量不足として別の先生へ橋渡しをする」それが私の診療スタイルです。まず診られなかった時点で、スタートラインにすら立てなかったわけで、情けない気分です。今思い返してみればもっと工夫のしかたはあったように思います。

コロナの流行は、単にネガティブなことだけではなく、調子のよい人はリフィル処方や長期処方にしたり「おくすり外来」を始めて待ち時間を減らしたりと患者さんのためになる便利なサービスを始めるきっかけにもなりました。まだまだ私の気づいていない便利な方法はあるはずで、これからも患者さんたちに愛されるようなクリニックづくりを考えていきたいと思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

はとりファミリークリニック 院長 今井宗憲
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