血圧が高い人は、塩分を制限しましょうとよく言われますよね。
なぜ塩分を摂りすぎると血圧が高くなるのでしょうか。
血液にはある一定程度の「濃度」の塩分があります。体はこの「濃さ」を大事にします。塩分をとると、腸は全部吸収しようとするので「濃度」は濃くなります。それを薄めるためにヒトはおしっこを少なく濃いものにして、水が出ていかないようにします。これで血液中の塩分「濃度」はちょうどよくなります。
しかし、「濃度」はちょうどよくても、塩分が入った分、そのために水分もたまった状態になります。血管はよくゴム管に例えられますが、普段が「軟らかい水風船」だとすれば、塩分をたくさん撮った後は「パンパンの水風船」になったようなものです。どちらが圧力が高いかは一目瞭然ですよね。私たちが減塩を指導するのは、「パンパンの水風船」から「軟らかい水風船」になってくれるのを期待しているからです。
ただ、理論はわかっても、健康にいいといわれている「和食」だって、味噌と醤油で味付けされており、塩分の多い食事を摂ることに慣れていて気が付かない。2010年の統計では、世界平均の1.2倍、アメリカの1.5倍摂っているといわれています。
減塩をすると味が薄くて物足りないような気がします。酸味を足したり、スパイス(コショウやトウガラシなど)を足したり、薬味(ネギ、ショウガ、大葉、ミョウガなど)を効果的に使うと味が引き締まりますので、試してみてください。